2023年09月02日(土)

” Puff, The Magic Dragon”

 

 

昔々のその昔 不思議な島がありました

そこに住んでた魔法の竜 その名をパフと言いました

 

10年ほど前の家族キャンプ。

あるお父さんが最終日の食後、皆で”パフ”を歌っている時に静かに涙を流していました。

 

 これは親と子を歌った唄なんですね

 子はいつか親元を離れて旅に出る

 その時を思うと嬉しくて

 寂しくて涙が出てきました

 

と、優しい笑顔で話してくれました。

 

 

 

名前は知らぬが一人の子 パフを優しい父として

楽しく仲良く二人して毎日元気に遊んでた

 

 子どもたちの”旅”は その子の”旅”であり

 親であってもずっと一緒にいることはできない

 今できることをたくさんしてやりたい

 そしてその時がきたら

 しっかりと見送りたい

 そんな暖かな愛情を感じました

 

余島日記:"旅立つ者" "見送る者"

 

 

 

そうしたある日 船に乗り二人は海に飛び出した

優しく強いパフの背で子どもは遠くを眺めてた

 

 この夏も親元を離れて多くの子どもたちがやってきました

 きっと彼ら彼女らにとっても

 また、親御さんにとっても

 大冒険だったのではないでしょうか

 

 子どもたちは

 海も森も

 電気があっても なくても

 晴れの日も 台風の日も

 お構いなしでした

 

余島日記:"信じて待つ" 長期少年キャンプ8/11

 

 

 

長い航路の道すがら たくさん見知らぬものに会い

見るもの全て子どもの目 捉えてはなさぬものとした
 

 大人の目には煩わしさばかりが際立ちますが

 子どもたちの目にはどんなことも

 輝いて映り いつも心が躍り 

 身体が先に動き出していました

 

 そんな子らの色とりどりの世界を

 大人が上塗りしないこと

 

 海がどんな色でもいい

 太陽がどこにあったっていい

 子らの書く世界に簡単に踏み込んではいけない

 

 子らが自由に描くキャンバスを見て

 そう願いました

 

余島日記:カヌートリップキャンプ2023 FINISH!

 

 

パフはいつでも変わらぬが 子どもは大きくなっていき

いつしかパフから遠ざかり 一人どこかへ消え去った

 

 色鮮やかな世界は広がり

 海を越えて見てみたい

 あっちの世界はどんなだろうと

 たまらなくなって走り出す

 

 たった3日間

 長くても10日ちょっとのキャンプでさえ

 子どもたちはいろんな姿を見せてくれました

 

 ”キャンプの良さは終わること”

 

 そして、この夏ある元幼稚園の園長に言われたことは

 

 ”幼稚園とキャンプの良さは親の目が届かないところなんや”

 

 その通りだ。

 子の全てを知りたいことは愛情ではなく

 自分の不安を埋めるため

 

 そうなってしまうと

 子どもであっても弁(わきま)える

 そんなことはさせてはならない

 

 親の目の届かない場所に

 どれだけの世界が広がっているか

 想像が容易いから

 

余島日記:風を受け走り出す アイランダース 8/17

 

 

 

心の友をなくしたパフ大きな涙を目に浮かべ

来る日も来る日も泣き明かし やがて祠へ身を閉じた

 

 友との別れは寂しく

 ぽっかりと大きな穴が空いたとしても

 悲しむことはない

 多くの人に出逢い

 育ち、育てられていくだろう子らの旅路の行く末を

 喜べる大人でありたい

 

余島日記:不完全な大人であれ シーカヤック

 

 

 

昔々のその昔 不思議な島がありました

そこに住んでた魔法の竜 その名をパフと言いました

 

 瀬戸内海の不思議な島も

 2024年度へ襷が渡されました。

 

 8/31 ずっと続く大切な日

 撤収キャンプを終えて帰神、閉会礼拝を経て

 次年度へのスタートが切られる日。

 そうやって話してくれたのは閉会礼拝の奨励を担ってくださった井上総主事。

 

 

 

2023年度の会長から2024年度の会長へ

 

 重荷と期待を背負って

 名前を発表する前から心が震える新会長

 ”大丈夫 一人で泣かなくてもいい”

 ”皆で一緒に背負えばいい”

 74年目は一人ではなく

 仲間と捲る一頁

 

余島日記:(8/19追記)Camp Duty デイトリップ アイランダース

 

 

 

 余島リーダー会は一足お先に2024年度のスタートを切りました

 やるべきことは山積みで楽ではないですが

 また一歩、淡々と歩んで行きたいと思います。

 心地良い足音を響かせながら。

 

 みんな、また島で会えることを楽しみにしてるで

 どんなことも笑ってすませられる君たちは素晴らしい。

 また一緒に旅をしよう!

 

余島日記:アイランダースキャンプ 3日目(8/14)

 

余島キャンプ長

山本亮司

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<余島日記編集後記2023>

 

この夏は煩わしい夏でした。

簡単に子どもたちの世界に土足で踏み込んでくる人が多すぎる。

余島日記についても例年より多くの反響があり、ご意見や感想を伺いしました。

 

昨年の余島日記が一人歩きし、受取り手の中で脚色されているのではないか。

むしろ勘違いさせる一助となっていないか。

このままではいけないと

今年はこれまではとは違う角度と表現で発信をすると決めたのはキャンプ募集開始の頃。

 

「”◯◯”はよかった」

「わかりやすかった」

「自己満足だ」

「不愉快です」等々。

 

キャンプ中に寄せられる様々なご意見。

余島日記は安否確認のためではないから

これまでも これからも

”見送る者”や蚊帳の外の快/不快には一切 迎合しません。

 

余島日記は各地にいる"仲間"と、これから”旅立つ”子どもたちと若者たちの先に宛てたもの。

 

数年、10数年経った時に

朧げな記憶の中に残っているものがある

あの時、起きていたことは幻ではなく

確かにあったんだと

 

奇跡の様な連鎖の中で

不思議な島は存在していたのだと

その時の彼ら彼女たちの標(しるべ)となるように。

 

 

来年も、10数年先も

その時、どうなっているかなんて誰にもわからない

 

いつまでも同じものはなく

いつまでも続くこともない

 

当たり前を維持することは困難であり

そのことは誰もが知っている

 

だから僕は精一杯やるべきことをし

余島日記を文(ふみ)として書き綴る

 

余島日記:”終わりを知る” 余島長期少年キャンプFINISH!

 

 

最後になりましたが、信頼し子どもたちを送り出してくださった皆様、余島日記と共に夏を守ってくださった皆様、ボランティアに行っておいでと送り出してくださった皆様に感謝いたします。

また、今までありがとうございました。

来年は頼もしい仲間たちが引き受けてくれました。

変化を強いられる社会ではありますが

これからも変わらぬ応援をお願いします。

余島のサポートはこちらから。

 

山本

 

 

2023年08月29日(火)

楽しくない。

 

 

「キャンプが楽しくない。もっとリーダーが楽しませてほしい」

 

二日目の朝ごはんの時に目安箱に投書してきた子がいました。

 

その子は昨晩、カウンセラーにも同じ様に言っていました。

 

 

キャンプ長は

 

「そうか。それは難しいなぁ。

 

みんなはお客さんではなく、キャンプの一員だから。

 

リーダーも皆を楽しませる人ではなくキャンプの一員だからなぁ。

 

どんなキャンプになるのかなんて分からないから

 

今日1日も皆は自分でキャンプを創っていくんだよ。

 

結果、楽しいこともあるだろうし、嫌なこともある。

 

嬉しいことも、寂しくなることもある。

 

全部あるのがキャンプやねん。

 

だから誰か任せの人がいるとその人は文句ばかりでずっと楽しくはならないと思うで。」

 

と。

 

ほとんどの子は頷いていましたが

 

「え!?そうなん?」

 

と目をまんまるにしているその子がいました。

 

きっと、テーマパークの様に子ども(自分)たちが中心にあり

 

大人たちが持て囃してくれるのを期待してきたのでしょう。

 

大きな勘違いは本人をも苦しめます。

 

余島日記:Camp Dutyとは 長期少年キャンプ2021

 

 

 

 

三日目の夕陽会(せきようかい)

 

リーダーが話してくれたのはこんな話でした。

 

リーダーが初めてキャンプに参加したのはリーダーになってから。

 

その時、よく分からないことが多くて困っていると

 

高学年の参加者に邪魔だからあっち行っといて

 

と言われてん。

 

リーダーだから”皆に教えないと” ”皆と楽しみたいと”と思っていたから

 

それはすごい傷ついたし、つらかった。

 

その時は一人ぼっちで悲しい気持ちでいっぱいだったんだけど

 

皆と一緒にいいキャンプにしたい。楽しい時間をたくさん過ごしたいという気持ちは

 

ずっと変わらなくて、今も仲間と一緒にキャンプのことを考えたり

 

準備したり、こうやってキャンプに参加しています。

 

いろんな人がいると大変なことも多いけど

 

歌が上手い子、料理が上手な子、皆を笑わせてくれる子がいて

 

できることが増えてきた。

 

ケンカしたり、嫌なことも時々あるけどリーダーはみんなと一緒に

 

キャンプを楽しみたいなって思ってます。

 

 

 

 

 

 

 

”キャンプ”はいつの間にかお店に並んだシナモノの様になってしまったのかも知れない。

 

 

参加費◯◯円払って参加すれば、その価格に応じた ”サービス” として

 

 

”安心・安全”で

 

 

豊かな ”自然体験” ができ

 

 

適度に ”感動” して

 

 

ちょっと ”成長” して

 

 

帰ってくると本気で思っている人がいるのかも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

 

全く違う。

 

 

 

キャンプは信頼をベースにした集まりで

 

 

キャンプ体験とは何かの対価で得るExchangeではなく

 

 

人と人が共に過ごす中で生まれる心震える瞬間を贈り合うGiftなのです。

 

 

 

 

 

野外での活動は常にリスクが伴います。

 

リスクをコントロールするための技術や知識、また判断力は常に磨いていますがそれでも100%はありません。

 

大切なことはその”リスク”を参加者(保護者)と共有し、互いに納得(覚悟)のうえであること。

 

そしてそのリスクをコントロールできた時に享受できるものを確認することです。

 

だからこそ不信ベースでは成り立たず、信頼ベースの集まりでしかキャンプはできないのです。

 

またリスクは全てのキャンプで一律ではありません。

 

今年のカヌートリップキャンプ(カヌーに乗って小豆島半周40kmを漕ぐキャンプ)では説明会でハイリスクがあることをしっかりとお伝えしました。

 

結果、説明会後にキャンプに当選されていた方数名がキャンセルをしました。

 

自分たち「参加者(旅立つ者)」と「家族(見送る者)」にはこのリスクは大きすぎると判断されたのです。

 

キャンプに真剣に向き合ってくださったその姿に感謝です。

 

余島日記:”旅立つ者” ”見送る者”

余島日記:カヌートリップキャンプ2023 FINISH!

 

 

 

 

また”自然体験”も”感動”も”成長”も用意されたものではありません。

 

同じキャンプに入り、同じ朝陽を見上げたとしても一人ひとりその体験は異なります。

 

 

何を大切にしようとしてきたのか?

 

何を成そうとしているのか?

 

何がそうさせるのか。

 

 

豊かな感情を持って目の前で起きていることを全身で感じようとしている人と

 

誰かが楽しませてくれると、ただ黙って待っている人

 

 

同じことが起きても、体験の質が違う。

 

 

だから、ただ体験することには意味がないのです。

 

 

その体験が”意味付ける世界”を体験することが重要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

2023年08月28日(月)

”待ち望んだキャンプ”を経て 撤収キャンプへ

 

 

芝生の上を駆け回り

 

トンボやバッタを追いかける

 

しゃがんだと思ったら

 

信じられないスピードで

 

飛び立つ前のバッタを掴み取る

 

まるで自分が獲ったかの様に周りから歓声が上がる

 

小さな冒険者たちの勇ましく

 

互いを鼓舞する甲高い声が3日間、島に鳴り響いていました

 

 

 

 

今年、最も待ち望んだキャンプでした。

 

コロナ禍にあり、先生方やスタッフ、リーダーの想いも届かず

 

もっとも小さき者のキャンプは3年間実施することが叶いませんでした。

 

現役リーダーは大学4年間しかすることができません。

 

3年実施できないと今年の4年生も未経験のキャンプとなります。

 

そのことを危惧し、昨年は多方面からの協力を仰ぎなんとか実施したいと計画をしていましたが

 

直前に感染者多数のため無念の不開催となってしまいました。


 

 

 

 

 

2022年8月末、不開催が決まった時の余島のひと場面。

 

-----

そのキャンプのチーフを予定していた4回生のリーダーに

 

その時実施していたキャンプから少し離れた夕暮れの砂浜で中止の旨を伝えました。

 

静かに涙を流し、それでもどうしようもないことだと言い聞かせ歯を食いしばって上を向き、

 

キャンプに戻ろうとしている姿をみて私も心が熱くなりました。

 

 

長く余島のキャンプ長を務めた王様が当時リーダーである私たちにいつもおっしゃっていました。

 

”どんなキャンプも一喜一憂しない”

 

”淡々とやっていくのだ”

 

と。

 

 

それはAIやロボットの様に感情の振れ幅を無くし、全てのことを冷徹に判断し、合理的に遂行していくのではなく、

 

彼女の様に例え心が大きく動いても、目の前の役割を果たすために歯を食いしばって再び立ち上がり、

 

自分のできることをやり抜く強さを身につけなさいと言うことなのだと改めて気付かされました。

 

余島日記:2022サマーキャンプFINISH-閉会礼拝から抜粋

 

-----

 

 

 

2022年9月初旬、キャンプを予定していた2つの幼稚園にリーダーと一緒に

 

余島を届けに行きました。

 

初めは驚きを隠せない園児たちでしたが段々と歌やゲームで盛り上がっていきます。

 

 

 

 

 

「余島に行きたかった」

 

 

 

 

 

「余島に連れて行きたかった」

 

 

 

 

 

「余島に来て欲しかった」

 

 

 

 

 

その”想い”が重なり合い、そこは確かに”余島キャンプ”でした。

 

受け入れてくださり、その日まで準備をしてくださっていた先生方には感謝しかありません。

 

 

 

 

 

 

昨年を経て、今年 最も待ち望んだキャンプは行われました。

 

互いに不安を持ちながらもしっかりと準備を進めてきました。

 

キャンプ実施直前まで走り回り準備をするリーダーの姿には昨年の”想い”が宿っていました。

 

 

また、保護者の方にとっても大きな冒険だったのではないでしょうか。

 

これまでだと先輩の親御さんから

 

キャンプの話を聞いたり

 

アドバイスを受けたり

 

大丈夫!と背中を押してもらえたり

 

そんなことも簡単にできないコロナ禍を経てきたから。

 

それでも送り出してくださり、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

子どもたちは素晴らしかった

 

 

虫を追いかける姿も

 

 

エンジェルロードを渡る姿も

 

 

カヌーに乗っている時も

 

 

逞しかった。

 

 

今日、小さな冒険者たちは胸を張って帰って行きました。

 

 

 

 

 

夏の最後のキャンプを見送り、入れ違いで撤収キャンプが始まりました。

 

撤収キャンプは片づけにあらず、2024年度への始まりのキャンプです。

 

託された”想い”を紡ぎ

 

自身の悔しさを忘れまいと次の一歩を踏み出しました。

 

まだまだこれから。

 

一喜一憂しない強さを纏いたいと願いながら。

 

 

2023年08月27日(日)

人を”大事”にしたい。

 

 

あるキャンプの昼下がり

 

中庭でキャンプ長と話をしているリピーターのキャンパーがいました。

 

どうやら諭されている(説教?)されているようです。

 

 

 

  君は何しに来たんだい?

 

 

 

下を向きながら考え、絞り出した答えは

 

 

 

「僕は人を大事にしたい。もっと目の前の人を大事にしていきたい。」でした。

 

 

 

  そうか。

 

  それは生半可なことじゃないで

 

  ”大事”ってのは「大きな事」って書く。

 

  自分の中でいろんなことがあるやん。

 

  あれがしたい。これがしたい。あれもやらなあかん。今度はこれしよう。って。

 

  いろいろ溢れてて、君も僕も”忙しい”やん。

 

 

 

  その中で、目の前の人を大事にしようと思ったら

 

  その人のことを自分の中で”おっきく”しないといけない。

 

  そうすると他のことがちっちゃくなるから

 

  今まで通りできなくなる

 

  自分がやりたいことを我慢したり、楽することもできなくなったりする。

  

 

 

  それが君の言う”人を大事にする”ってことやで。

 

 

 

 

 

 

  ほんでな、”おっきくする”ってことは

 

  今のままの自分がやりやすいとか、やりたくないとか

 

  やりたいことだけの自分本位の関わりではなく

 

  自分が苦手なことや、時にはやりたくないことや、億劫なことも

 

  その人のためにするってことやで。

 

 

  そうなったら「ありがとう」や「ごめんなさい」の一言では済ませれへんねん。

 

  その人のことを想い、その人のために敢えてするねん。

 

 

 

  だから”人を大事”にできない人が多いねん。

 

 

 

 

 

  できないことを”忙しい”のを理由にする人がいる。

 

  ”忙しい”ていうのは”心を亡くす”と言う人がいるけれど僕はそうは思わない。

 

  そもそも”忙しい”のは自分で決めたらいい。

 

 

  あれもしたい これもしたい もっとしたい もっともっとしたい。

 

 

  だから、ここぞと言う時に

 

  何をするのか。

 

  何を”おっきく”するのか?

 

  やで。

 

 

  いつもじゃなくて良い。

 

 

  ここぞと言う時に。

 

 

  人を大事にすることに”忙しい”なら心を亡くすことはないよ。

 

  でも、自分のことをいつも最優先して”忙しい”ならきっと心は亡くしていくんやと思う。

 

 

  だから、何に”忙しく”するのかは自分が決めたらいい。

 

  そもそも全部はできないから。

 

  

 

  涙ぐみながら下を向いていました。

 

 

 

自分が楽しむためにキャンプに来ていたけれど

 

誰かの役に立ちたい。

 

そう思った時に立ちはだかった壁でした。

 

そんなに簡単じゃない。

 

 

 

キャンプは失敗も成功もありません。

 

でもチャンスはたくさんあります。

 

できたり、できなかったりすることの繰り返しで良いから

 

自分を大事にするように”自分の周りの人を大事”にできる人になって欲しいと願います。

 

 

 

 

 

2023年08月23日(水)

余島大冒険キャンプFINISH!

 

 

最後の夜

 

北斗七星が瞬く空の下、カウンシルファイヤーを行いました。

 

一つの火を囲んで皆でキャンプを振り返るひと時。

 

 

 

 

いろんなことがあった4日間。

 

嫌なことも、寂しかったことも

 

嬉しかったことも、楽しかったことも

 

全部含めてキャンプです。

 

 

 

 

「想像と全然違ってて、びっくりしたけど、皆と一緒にいれて、いっぱい遊べて楽しかった。」

 

この子は初日、耳を塞いで外ばかり見ていました。

 

カウンセラーは無理強いすることなく、彼女が近寄ってくるのを根気よく待っていました。

 

日が経つにつれ、ちょっとずつ歌ったり振り付けをしたりと笑顔が増えてきました。

 

 

  そうか。君は驚いていたんだね。

  

  だんだんと綻んでいく顔を見て


  僕らの顔も笑顔になっていったよ。

 

  僕らもキャンプが楽しかったで。

 

  教えてくれてありがとう。

 

 

 

 

「昨日までキャンプが楽しくてしかたなかったけど、今日になって楽しく無くなってきた。

 

明日、みんなと別れることが寂しい。もっと一緒に遊びたい」

 

元気いっぱいに走り回っていた子でした。大きな声を出しながら。

 

 

  いつまでもこの時間が続くと思っていたけど

 

  明日、終わることに気づいたんだ。

 

  これからの仲間との時間をどう過ごすのか。

 

 

  だから全力で楽しむんだよ。

 

  行っておいで。

 

<余島日記:"終わりを知る" 長期少年キャンプ>

 終わりを知り、色付く世界について

 

 

 

短絡的な「キャンプどうだった?」という質問に子どもたちは正直です。

 

「楽しかった!」「楽しくなかった!」「暑かったのが嫌だった。」「虫に刺されて痒かった」とよく答えます。

 

その返答に嘘はありませんが、それだけではキャンプは語ることはできません。

 

 

 

 

ぜひ、大人の言葉で質問することなく子どもたちがいろんな場面で感じた多種多様な心の動きを話し出す時、表現し出すその時をお待ちください。


 



口ずさむ、キャンプの歌をこっそりと聞きながらキャンプの日々を想像して楽しんでください。

 

言葉にすることはできないかもしれませんが”キャンプの体験”は子どもの中に確実に残っています。

 

大人の興味だけで掘り返すことがない様にと願います。


 

 (中学生デイトリップへ差し入れ)


(遠泳終了のバディ)



カヌートリップキャンプ2023では

 

”旅立つ者””見送る者”』という題名で

 

「旅(キャンプ)に出る者」と「旅(キャンプ)を見送る者」というテーマでじっくりと書き綴りました。

 

お時間がある時にぜひご覧いただければと思います。

 

また次のキャンプでお会いできることを楽しみにしています。

 

次はもっと長いキャンプで会いましょう。

 

キャンプ長

山本亮司

 


 

 

 

 

夕陽会(せきようかい)4日目

 

仲間のことについて話をしてくれました。

 

一緒に悩んでくれる人、一緒に重荷を背負ってくれる人、一緒に怒ってくれる人

 

この余島でそんな人にたくさん出会えることができたんだ。

 

でも、そんな人ばかりじゃなくて時にはどうしようもないぐらい憤りを感じる人たちもいた

 

何度も何度も話もしたし、次はちゃんとやるって約束もするんだけど

 

やっぱりそんなことはなく、いつも結果は同じだった。

 

腹が立ったり、悔しくて涙がでたり、どうしようもなくて自分の無力を感じたりもした

 

それは、すごくしんどかった。

 

もうあきらめたらいい、もうほっといたらいいと言われたこともあったけど

 

それでも私は諦めたくない。


これからもその仲間と関わっていきたいと


思う。


変わらないかもしれないし


疎ましく思われるかもしれない。


でも諦めないで向き合っていこうと


思う。

 

 

 

 

 

 

静かに話すリーダーの声に

 

真剣に耳を傾ける子どもたちとリーダーの姿がありました。

 

4日間、優しくて面白かったリーダーとはまた違う

 

声を振るわせて話をする姿

 

彼女が4年間、背負ってきた重荷を垣間見たひと時でした。




 

 

 

2023年08月22日(火)

余島大冒険キャンプ4日目

遠泳を選択しなかったメンバーは自分で好きな活動を選ぶフリーチョイスへ

 

 

 

「釣り」は浮き桟橋と象が鼻の岬の先へ大物狙い!?

 

釣果は。。。

 

 

「探検」はいつもより森の奥へ

 

ガサガサという音に驚いたり、変なキノコがあったりと発見があったようです。

 

 

アーチェリーは大盛り上がり!

 

次は誰が当てる!!?

 

一矢ごとに歓声が上がっていました。

 

 

貝殻クラフトは色を塗ったり、絵を描いたりしながらアクセサリー作りをした子が多かったようです。

 

貝も手も色鮮やかに。

 

 

 

 

昼食は外でお弁当!

 

木陰で食べるのもいいもんだ。

 

 

中学生男子キャビンは遠泳後にカヌーに乗り込み小豆島本島の浜へ

 

デイトリップ!

 

体力、気力共に元気すぎ。

 

行ってこーい!

 

帰りは向かい風やからへこたれるなよ〜

 

 

午後からは海!

 

飛び込みは今日も行列でした。

 

 

今日の水温はちょっと低め。

 

昨日より気持ちよかった〜。

 

 

 

2023年08月22日(火)

遠泳 余島大冒険キャンプ


今日は希望者のみの遠泳


オリーブ号に乗り、小豆島の桟橋から飛び込み


約1km先の余島を目指します。



約半分を超えてからが向かい風で大変でした。


なかなか進まない。


隊列をすこし小さくし


互いを意識しながら力強く泳ぐようにしました。


なんとか向かい風に打ち勝ち皆の待つ余島へ



1時間20分7秒


よく頑張りました。





2023年08月21日(月)

海!飛び込み祭り! 余島大冒険キャンプ三日目

 

島全体が蒸し蒸し暑い!

 

それでも朝から元気な子どもたち。

 

午前中はキャビンタイム♪

 

カヌー、カヤック、釣り、探検を楽しみました。

 

 

 

お昼寝の後は全体水泳です

 

 

青い空と白い雲。

 

夏はやっぱり海だー!

 

 

にっこり笑顔になっちゃいますね。

 

 

 

 

今日はスイカ割も!

 

なかなか割れず、苦労しました。。。

 

 

 

昨日までは潮汐の関係で飛び込みができませんでしたが今日はお昼寝の時間も調整し

 

満潮時に合わせて海水浴ができました。

 

皆、飛び込みが大好きで

 

 

 

何度も何度も飛び込んでいました。

 

 

「余島サイコー!」と掛け声をかけたり

 

 

おもしろポーズで飛んでみたり

 

 

夏の海をしっかり楽しんでいます!

 

 

 

2023年08月21日(月)

海は広くて大きい シーカヤック


余島まで帰る道のりは約9キロ。


8月18日 11キロ

8月19日 12.6キロ

8月20日 9..5キロ


2泊3日で合計30キロほどを漕ぎました。

余島を入れて5つの島を巡る旅。


海の大きさに比べれば、人はなんと小さなものか。

僕たちは些細なことで戸惑い、自らの感情にさえ振り回されます。


太古の人類はみな自然崇拝でした。

万物に神が宿るとし、さまざまに神を祀っていました。


荒れ狂う海も、静かに凪いでいる海も、人智をはるかに超えているからです。

朝焼けの美しさも、夕焼けの壮大さも、星々の輝きも、はるかに人智を超えています。


一方で神概念は、この世の不条理や理不尽を無害化するために機能しました。

それはつまり、かつての人間は己の限界を知っていたのです。

有限性こそ人間である証なのです。


僕たちはこの世界を有限性の中で(言葉で)体験します。

そして同時に僕たちはこの世界を有限性の外で(言葉の外で)体験します。


大海原では、無人島では、遠征では有限性の外の感受性を最大限に働かせます。

しかし一度曇った僕たちの目は、それらを日常的に見るまでには回復しません。



キャンプ場に帰ってくれば、水を最後の一滴まで大事に使うこと、少しの水で体を洗ったりすること、ゴミをなるべく出さないで生活すること、モノを丁寧に大事に使うことさえ、すぐに忘れてしまうのです。


人を大切にしたい。この地球を大切にしたい。

言葉だけでは感情の海を超えることができないのです。



一度遠征で感じたことは、そのままその人自身に宿ります。

だから僕たちは心に火を灯したいと思っています。

すぐにできなくても宿ればいい。


きっと少なくない何かがこの遠征でキャンパーの心に宿ったと思います。

ダメなことはまだまだあります。

でもいいやつらだな、と思うこともたくさんありました。


また一緒に旅に行こう。

そう思い合える仲間でいて欲しいと思います。

明日は片付けを最後までしっかりとして、次の旅人に襷を残します。


そう言えば今日、けいすけからうどんが届きました。

きっとキャンパーの帰りを待っていてくれたのでしょう。


カヤックお帰りなさい!

と何人かから連絡をもらいました。ありがとう。


思い出してみよう。


去年から襷が続いていること。

出発前に見送ってくれた人がいること。

余島で準備をしてくれたいた人、待ってくれていた人がいること。

送り出してくれた人々がいること。


現前する存在以外にも思いを馳せることができる。

有限性を超越する力もまた、人間である所以だからです。


プログラムディレクター

阪田晃一



2023年08月20日(日)

余島大冒険キャンプ二日目

 

起床の鐘が鳴る前から起き出す子どもたち。

 

「おはよー!早いな」

 

「手伝いに来たで」

 

と、昨年来ていたキャンパーが

 

中庭や道のガンジキかけを手伝ってくれます。

 

そうこうしているとわらわらと皆も起き出してきました。

 

 

ボールで遊んだり、卓球をしたり、イスに座っておしゃべりしたりと思い思いに朝の時間を過ごします。

 

 

旗上げ、体操、朝ごはん。

 

しっかり身体を動かして遊んでいるので朝からたくさん食べていました。

 

 

午前中はキャビンタイム。

 

釣り、アーチェリー、探検等々

 

 

 

 

カヌーは余島一周(2.2km)に行ったキャビンと

 

 

 

エンジェルロードに沿って小豆島の幸せの鐘(往復2km)を鳴らしに行ったキャビンがいました。

 

 

午後からは海水浴を思う存分楽しんで終わったら卓球。。。

 

 

一日中、遊んでいる子どもたちです。

 

皆、元気いっぱいです。


 

 

 

 

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